7月号で若干交際費課税について述べましたが、18年度税法改正(租税特別措置法施行令第37条の5・交際費等の範囲)により、交際費課税について注目すべき改正がありました。

 税法上、交際費は損金(経費)に算入されない部分として、期末資本金1億円以下の会社は年間400万円を越える部分は全額経費と認められないが、400万円までの部分はその10%が経費にならず、課税対象となります。また、資本金1億円超の会社は従来から、交際費は全額経費にならず課税所得になっていました。 

交際費は税法上、常識と異なる点が多々あり、裁判の判旨は税法の交際費に該当するかどうかの一般的な判断基準は、@「事業に関係した者」に対し支出されたものであり、「事業に関係ある者」には近い将来事業に関係を持つべきものを含むが、不特定多数を含むものではない。A「接待・きょう応・慰安・贈答」等企業活動での交際を目的にするもので、商品・製品等の広告宣伝を目的にするものではない。更に、支出の動機、金額、動態、効果等について具体的事情を総合的に判断しなければならない、と述べています。

 実務上、一般に一人当たり3,000円が交際費と会議費の区別の目安だと云われたりするが、18年度改正に於いて社外の人との飲食費について、一人当たり5,000円以下の飲食費は交際費課税が免除されることになり、交際費かどうかを判断する場合、相当注意をする必要があり、今後はこの点について当局と見解の相違で争いが増えそうです。

 つまり、次の5つの事項、@飲食等があった日A飲食等に参加した得意先・仕入先・その他事業関連者A会食メンバー(職員間は除く)B参加人数C費用の金額・店名・所在地Dその他参考事項を記載した資料を保存することが要求されます。

例えば、ゴルフ等の接待時の飲食費はゴルフと飲食が一連のものとされるため、飲食費が5,000円以下であっても両者の区分が出来ないので、交際費となります。

また、二次会をしても、お店が違うごとに1人5,000円以下であればよく、お客さんは1名以上であればよい。勿論、人数を偽ると、重加算税が課されることになります。

 具体例として示すと研修会後の懇親会を行う場合、幹事は一人1万円とすると、5,000円は研修費の領収書、5,000円は少額交際・飲食費の領収書を発行すると気の利いた幹事といえましょう。会社では「少額交際費」という勘定科目を今後は設定すべきです。

 この制度は本来なら交際費等として損金不算入(税務上は経費と認めない)となるのだが、社外関係者を接待する飲食費の内1人当たり5,000円以下のものに限って、損金算入を認めるというものです。従って、どこの誰を接待するかを正確に記録することが要求されるので、原則として相手先全員の名前を記録することが要求されます。