有名な首題の“人を動かす”ことについて、具体的事例の裏付けにより語りかける本書は、現在日本で440万部突破、座右の書、成人・開業祝に利用されているそうで、人はどうすれば快く行動できるかについて、改めて共感を呼ぶ点を要約してみました。

 哲学者は数千年に亘り、人間関係の法則について思考し続けてきた。「フロイト」は人間の全行動は性の衝動・他人に認められて偉くなりたいという、2つの動機から発せられると言う。

 カーネギーは人を使う秘訣について「他人の長所を伸ばすには誉めること、励ますことであり、上役が叱責するほど、向上心を害することはない」「真心を込めて感謝する」「相手の欲しがるもの・好むものを問題にし、取得方法を教える」「人間は自己中心であるが、他人に無関心な人は苦難の人生を歩み、他人へ大きな迷惑をかける。人間のあらゆる失敗はそうゆう人達の間から生まれる」「相手の立場になって物事をよく考える」「自主的に相手の意見を求め、命令しない」「期待をかける」「笑顔を忘れない」「名前を覚える」「聞き手に回る」「穏やかに話す」「相手の意見に敬意を払い、誤りを認める。議論しない」「所得税調査において、調査官は貸し倒れ処理について、冷酷・傲慢・頑迷で、いくら理由を述べ、事実を並べても受け付けず、議論をすればするほど意地になる。そこで議論をやめ、話題を変え、相手を賞賛することにした。するとどうだろう、機嫌が直り、巧く解決した。この調査官は人間の最も普遍的な弱点をさらけ出し、論争中は権威を振り回すことで、重要感を得ていたが、自己の重要性が認められ、議論が終わるとたちまちに彼は思いやりのある親切な人間に変わった」 我々中小企業が存続していくためには、家庭あっての会社である。家庭をうまく経営できないと会社は発展しないよ、と言う点をカーネギーは“家庭円満の原則”として述べる。

 その内容は@口やかましく云わない、A長所を認める、Bあら捜しをしない、C誉める、D女性は服装に驚くほど関心を持つ、フランスでは男性は服装について一晩に何度も誉めるものと子供の時から教えられている。幸福は夫の賞賛と愛情に尽きると、Eささやかなこころ尽くしを忘れない。妻の誕生日・結婚記念日、これは絶対に忘れてはいけない、F真の幸福を得るには仕事よりも結婚生活をはるかに重視する必要がある。G家庭円満への真剣な努力を傾ける男子は百人に一人も無く、妻に強圧的な態度を取らず、優しい態度が有効なのに、男性はなぜ後者を選ばないのか、女性には理解できない。Hアメリカの離婚の主な原因に性生活の不調和があり、また、家庭不和の原因の大分部はきわめて些細なこと、夫が出勤するとき、妻が手を振って見送りさえすれば、離婚が回避できる場合が幾らでもある。

 多くの人が読むだけあり、宝石の如く人間関係のエッセンスが散りばめられているので、是非、ご一読下さることをお勧めします。