昭和59年に日本経済新聞社から発行された「会社の寿命」のキーワード“企業の寿命30年の法則”を時々思い出しますが、大企業の調査事例から、企業寿命30年説の正しさの実証的な研究がなされています。

企業には必ず寿命がる。少数の事業にこだわり続けると、そう遠くない将来に衰退し、没落して行く、限りある寿命を延ばす唯一最大の方法は「変身」であり、その基本条件は働く人間が仲良しクラブでなく、その組織がどう変わるかである。

 企業繁栄のピークはわずか30年、一業に固執し、環境適応できないと、名門・大企業といえども没落する。明治以来、百年の産業史の足取りを見れば、変身を忘れた進化なき企業は生き残れず、変身するためには規模の大小を問わず、リーダーたる経営者の人間的な努力に尽きる、と述べられている。

 中小企業は人間の寿命そのもの、30才で独立し、60歳で事業生命は弱まる。戦後廃墟から必死に働いた世代が事業変化の真っ只中にあり、人生100歳時代を迎え、残された40年をどうハッピーリタイアするか、真剣に取り組まねばならない。

 中小企業白書によれば、60・70歳代自営業主の構成比は1979年22.9%が2002年度では43・3%となり、益々高齢化が進んでいきましょう。

 他のデータを見るまでもなく、60歳代で事業承継問題(@後継者AM&AB廃業)に結論を出すラストチャンスである。決断で苦しんだ場合、妻たる女性は直観力・ヒラメキに優れているので妻の意見に従うべきでしょう。

また、白書によれば「先代経営者との関係の変化」は20年以上前には後継者は子供・親族は93.6%、親族以外は6・4%だったが、最近では親族以外が38%まで増加、

 社内から後継者を選ぶ場合、@経営者としての経営能力があるA無借金経営B担保提供や個人保証がないC社長の自社の評価額が余り高くない等であれば可能だが、このようなケースはまれでしょう。

 経営不振になってきた場合、2期連続赤字となってきたら、廃業を真剣に検討して行動しないといけない。最近では廃業前に「M&A(合併・買収)」で会社を売却する方法が中小企業でも脚光を浴びている。

 M&Aは会社の内、約5%程度しか売却できないのが実情である。承継される会社が80%、残りは売れない会社である。また、よほど「会社の強み」が無いと売却は不可能である。ただ、業績悪化でも、同業者には売れる場合もあり、飲食店など脱サラのサラリーマンへ売れる場合もある。

 私自身も、60代の終わりを迎え、組織的に行動するには将棋の駒ではないが、人員を20名と想定し、コア商品作りを目指し、M&Aを射程に入れ、いかに事務所を継続さすべきか真剣に考え、行動・努力をしているこの頃です。