今月は大阪・堺でシーリング工事・防水施行を営んでらっしゃるトモエ工業様をご紹介させて頂きます。



シーリング工事と聞いてもピンとこないという方は多いと思いますが、実はとても身近なものです。

例えば窓をご覧下さい。ガラスと金具の隙間にゴムのようなものが入っていますよね。これは隙間から雨水が浸入させないようにするもので、建物には欠かせない工事なのです。また、外壁もよく見ると決して一枚の板では無く、複数のパネルが繋がれていることがわかります。複数のパネルを繋ぎ、その隙間をシーリング剤で埋めることで、地震などの衝撃や気温変化等による伸縮などを吸収し、外壁を守る役割を果たします。その他にも屋根やバルコニー、外階段など、大抵どこかにシーリング工事が施されているのです。

現場作業の写真を頂きましたので、その工程を簡単にご紹介致します。

@マスキングテープを目地の両サイドに貼り、プライマー(接着剤)を塗る
Aシーリング材を目地の中に注入
B均一に仕上げる
C完成   


また、環境にもよりますが、シーリング剤は5−10年程度で経年劣化するので、既設のシーリング剤を除去して新しくシーリング工事をやり直す「打ち替え」や、既設のシーリング剤の上に予防的に上から盛る「打ち増し」など、定期的なメンテナンスも必要になります。

このようにシーリング工事は、私たちの気付かないところで建物の機密性、防水性を守る、非常に大切な工事なのです。

代表の巴泰則さんです。子どもの頃、あまり勉強は好きでなく、水泳、ソロバン、空手など、色々な習い事をやってみてもすぐに飽きて続かず、特に目立つような子どもではなかったそうです。
高校卒業後は高校で推薦された設計事務所に就職しましたが、そこでの仕事は1年も続かずに退職してしまいました。退職後は、する事もなく家で過ごす日々が続いていましたが、ある日その姿を見かねたお父様に強引に連れられ、仕事現場に行くことになりました。それがこの仕事との初めての出会いでした。

当初はすぐに辞めるつもりだったそうですが、仕事を通して出会う豪快な親方たちを見るうち、「もしかしたら自分もこの親方たちみたいになれるのではないか」「サラリーマンより稼ぐ事ができ、頑張れば自分の会社を持てるのではないか」と思うようになりました。ちょうどその頃は結婚を考える時期でもあり、そのことがやる気に拍車をかけました。

仕事を始めて1年半が過ぎた頃、大きな現場の仕事を任されました。そのグループの職人さんにはご自身のお父様くらいの年齢の方も沢山いらしたそうですが、そこで自分がシーリンググループのマネジメントを行うことによって、作業が効率良く進んでいくことに喜びを感じ、仕事に楽しみを見出すようになったそうです。これが転機となり、以降、応援の職人さん等を集めて行う大きな現場の作業を行う際は、必ず指定された時間内に作業が完了する為に各職人の得意分野や経験等を考慮に入れて最も効率的な人員配置を行うことを常に心掛け、段取りを十分に検討し作業に取り組むようになりました。



そうしてコツコツと仕事を続けて15年。何をやっても続かず目立たなかった青年が、同業種の友人達だけでなく、取引先のスーパーゼネコンに勤務するエリートと呼ばれる人たちにも「こいつに任せておけば大丈夫!」と一目置かれる存在となり、今年の2月、ついに親方のもとを離れて個人事業主として独立を果たしました。
今は元請けから仕事を請け負っている一次協力会社から仕事を貰っている状態ですが、最終的には大きな仕事を直接任せて貰えるよう信頼と実績を築きたい、と1年以内の法人設立を目標に頑張っていらっしゃいます。

モットーは「お金だけではなく、人とのつながりを大切にする。」「仕事を任せている外注先の方が、楽しんで仕事をしているかというところまで気を配り、お互いに良い関係を築いてきました。そしてその良い関係をこれからもずっと続けていきたい。」と仰っていました。
現在は3児のお父さんとなり、温かい家庭を築いていらっしゃいます。取材中も終始明るく温かい雰囲気がとても印象的でした。

これからもトモエ工業様の益々のご発展をお祈りし、私たちも出来得る限りのサポートをさせて頂きたいと思います。
 今回はご多忙の中、取材にご協力頂き、ありがとうございました。

(担当・取材:花谷/文:坂田)


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