昭和57年に奈良名阪道、針インター近くに自宅を建て、用心のためもあり、柴犬のメスの子供を購入しましたが、その時、親犬がうら悲しそうな姿で、檻の箱より見送っていた姿が脳裏に浮かびますが、“チロ”と命名しました。

 その後雑種犬との間に2代目の子供が生まれ、“レオ”と命名、ある時、2匹と散歩の途中、神社で手綱を放したところ、親犬がなかなか帰ってこなかったので、子犬を連れて家に帰ったが、親犬は数日間帰ってこず、ある日、散髪屋さんがとぼとぼと歩いている親犬を見つけて連れて来ていただきました。 つい怒り、打撲してしまいましたが、よくよく考えるに見捨てられたとの思いから、帰宅しなかったとしか考えられません。また、屋外で飼っていたため、親子ともフィラリヤに掛かったこともあり、短命でした。

 その後3代目として、三陽自動車且ミ長からヨークシャテリヤを生後2ヶ月目で譲り受けましたが、手のひらに乗り、不安そうな目でジット私を見つめ、この人は大事にしてくれるだろうかと心配顔でしたが、“コロ”と名付け、もう14年生きています。

 今では枕を横取りして、人間様と同じようにいびきを掻き、私の床には申し訳程度に入り、専ら妻の布団で寝ています。私が帰宅したときは全身から飛び上がって喜びを示しますが、本心は妻をご主人様だと認識しているのでしょうか。先天的な気管虚脱症で心臓が悪いのですが、よくも長生きしたもので、人の気持ちを敏感に察知するためか、私の不在時・来客後は寝てばかりのようで、人の姿と大差ないと思うこの頃です。また4代目として、平成12年10月に倒産した関与先の飼い犬(クッキー・現在10才・屋外)を当分預かることになり、その後一度そっと奥さんが面接に来ましたが、お犬様は知らぬそぶりでよそよそしい対面でした。

 その後引き取ってもらえなかったため、現在、朝夕家内が散歩に連れて行きますが、当初“クッキー”は散歩するにもうつむいて申し訳なさそうに、すれ違う犬に対しても、顔をそむけるように下を向いていたそうで、ある時、自転車に乗ったご婦人が、自転車から降り、この犬は何処の犬か知っているのか、この飼主にえらい目にあったと凄い剣幕に、お犬様でも主人が他人に迷惑をかけたことを承知しているかのごとく、下を向き、情けなさそうな立ち振る舞いだったそうです。然し、現在はすれ違うお犬様に対しても大いに威張っており、雨の日も、雪の日もご苦労にも家内はせっせと散歩に同行しております。

 現在、我が家は男の子供二人は結婚し別居ですので、犬2匹との4人家族ですが、犬も長生きをするが、人間も100歳まで生きる時代となりました。どうか、ご縁のある方々と共に、健康で暮らしていける人生でありたいものです。