初詣は毎年、除夜の鐘を聴きながら近所の御霊神社に参拝します。そして元旦に一言主神社に参拝し、おみくじを引き破魔矢を購入するのが新年の恒例となっています。
さらに今年は、1月2日に吉野の吉水神社に参拝しました。今年は戌年で、吉水神社では犬や猫の祈祷やお守りを授かることが出来るということで、我が家も秋田犬一匹と猫3匹を飼っていますので、参拝したのです。
 
 当日、境内には沢山の犬連れの参拝者がいらっしゃり、遠方からも来られていました。また、戌年で犬の祈祷をする神社ということで読売テレビの撮影もありました。一組毎に祝詞をあげられ御祈祷をして頂けるので、ペット好きの人にとってはありがたいことです。私のペットの犬は大きいため自宅で留守番だったのですが、お守りを買って無病息災をお祈りしました。
宮司さんは元警察官で、阪神淡路大震災を機に宮司になられたそうです。

吉水神社の歴史としては、元は『吉水院』といい、天武天皇の白鳳時代に役行者が創建した格式の高い俢験宗の僧房でした。
源頼朝に追われた源義経と弁慶が隠れ住まわれたということで、義経の鎧や弁慶の槍等が展示されていました。

後醍醐天皇が京都から逃れた際には、吉水院を南朝の皇居とされましたので、後醍醐天皇の玉座がありました。
豊臣秀吉が吉野で盛大な花見の宴をしたときには、吉水院を本陣として数日間滞在し、歌の会・お茶の会・お能の会を開催し、天下にその権威を示したそうです。

明治時代、神仏分離が行われ、後醍醐天皇の南朝の皇居であったことから『吉水神社』となったそうです。
また、日本住宅建築史上最古の書院として、ユネスコの世界文化遺産に登録された書院があり、現在の日本住宅の源流となる建築様式が見受けられるそうです。

吉野は桜の名所としても有名で、シロヤマ桜を中心に200種類約3万本の桜が吉野山を覆っています。吉野山の麓から山頂にかけて、下千本・中千本・上千本・奥千本といい四月上旬から山腹の気温の上昇に併せて順番に長期に渡って花が咲き上がってゆくのが吉野山の桜の特徴で、吉水神社の境内の駐車場からは一目千本として、中千本、上千本が一望できるそうです。花見シーズンは人でごった返し、車では参拝は困難かもしれません。
 
山奥の神社で境内は広くありませんが、歴史があり、沢山の文化財が保存され、また犬の祈祷をして頂ける神社として、戌年にふさわしい吉水神社に参拝しました。