今年はことさら梅雨の影響が各地で発生していますが、ご縁のある皆様いかがお過ごしでしょうか。

 平成20年12月1日、公益法人3法(一般の社団・財団法人に関する法律、公益の社団・財団の認定等に関する法律、これらの整備法)が施行され、明治以降の民法上の「公益法人制度」が抜本的に改正されました。

 関与させていただいている「財団法人」が数社ありますので、目下、広義の「公益法人」(社会福祉・NPO法人等)について勉強をしておりますが、今後は誰でも簡単に主務官庁の許可(許可主義)がなくても、株式会社と同じく(順法主義)「一般の社団・財団法人」が設立出来ることになったので、私も久しぶりにお客様からのご依頼により、「一般財団法人」を設立しました。

 法務局受付担当者の話によると、「一般社団法人」は拠出金が不要であることもあり、「一般財団法人」(最低300万円)に比べ、設立件数は多いようです。現在、社団・財団法人数は約2万5千法人、NPO法人数は約4万法人が存在しています。

 「新公益法人制度」では、これまでの「社団・財団法人」はそれなりに信用・財力がり、許可主義だったこともあり設立すら困難でしたが、今後は雨後のタケノコのように「一般社団・財団法人」が登場することになることでしょう。

 立法者が「民による公益の推進」「収支相償の規定(公益目的事業において、事業収益がその実施に要する適正な費用を超えてはならない)」とか言う題目を唱える理想による「公益法人制度」の趣旨は、現実にはNPO法人で実証済みのように、暴力団・マルチ商法を営むような反社会的組織が利用し、容易に公益法人が設立できる環境の下では、その団体の構成員や活動内容をしっかり見極める必要があり、長期的には「社団・財団法人」という名称は社会的にはかなり低下していくことでしょう。

 また、これから公益法人を設立する場合、「一般社団・財団法人」は公益認定を得られるなら、事業課税についての特典が受けられるし、高い社会的評価も得られるかも知れないが、公益認定が困難であれば、税制上は株式会社等とあまり変わらないので、「営利法人」や認証の受けやすい「NPO法人」の方がよいかも知れません。いずれにしても、「共益・私益・問題法人」が「公益法人」という冠をかざして存在するので、取引事業者はその法人が社会的評価・支払能力を見極めて取引をしなければならない。 

 そして、「新公益法人制度」においては、名誉職だからといって、安易に役職を引き受けた場合、順法主義により「善管注意義務」を果たさなければ、責任追及を受け、その損害賠償責任を果たさねばならない時代となりました。


以上