代表社員税理士 福田重実

 最近ふるさと納税について新聞やテレビで報道されています。なかでもふるさと納税でもらえる特産品だけで食費を賄っている人を紹介する等、話題が特産品になっていますが、確定申告して税を取り戻さなければその意味が薄れます。そこで今回はふるさと納税の仕組みについて説明します。

【制度の概要】
1.都道府県・市町村に対して寄付(ふるさと納税)をすると寄付金のうち2、000円を超える部分について、一定の上限額まで、個人所得税、住民税が全額控除されます。
2.所得税・住民税から寄附金控除の適用を受けるためには、控除した年の翌年に確定申告を行う必要があります。
3.自分の生まれ故郷や応援したい自治体など、どの自治体にも対する寄付でも対象になります。

ふるさと納税の実績 (総務省によるふるさと納税の実績)

平成21年    33,149名 寄付金7,259,958千円  控除額1,891,669千円
平成22年    33,104名 寄付金6,553,183千円  控除額1,805,457千円
平成23年    33,458名 寄付金6,708,590千円  控除額2,043,318千円
平成24年    741,677名 寄付金64,914,901千円 控除額21,017,144千円
平成25年    106,466名 寄付金13,011,278千円 控除額4,526,323千円

※各年度はそれぞれ前年の1月から12月までにされた寄附のうち、寄附金控除の申告があった寄附金を集計
※平成24年が多いのは東北大震災による寄付金のため

【ふるさと納税の流れ】
@寄付を申込みたい自治体に寄付
寄付金の申し込み方法については、各地方団体毎に異なりますので、詳細については寄付をしたい地方公共団体のホームページを参照するか直接その団体にお尋ねください。
A寄付をした自治体から寄附金受領証明書(寄附をした自治体が発行する領収書)を受け取る。
B寄付金控除の申告
所得税・住民税から控除を受けるためには、寄付をした翌年の3月15日までに、住所地の所轄の税務署に確定申告をする必要があります。
C税金の還付等 確定申告により所得税が還付され、住所地の住民税が減額される。

【税額控除計算の概要】

都道府県・市区町村に対する寄附金(ふるさと納税)のうち2千円を超える部分については、一定の上限まで、原則として次のとおり所得税・個人住民税から全額控除されます。

@所得税・・・(寄附金−2千円)を所得控除(所得控除額×所得税率(0〜40%(※))が軽減)
A個人住民税(基本分)・・・(寄附金−2千円)×10%を税額控除
B個人住民税(特例分)・・・(寄附金−2千円)×(100%−10%(基本分)−所得税率(0〜40%(※))
→ @、Aにより控除できなかった寄附金額を、Bにより全額控除(所得割額の1割を限度)

例えば 1万円の寄付の場合 所得税率10%と仮定
@所得税       (10,000円−2,000円)×10%=800円
A個人住民税(基本分)(10,000円−2,000円)×10%=800円

B個人住民税(特例分)(10,000円−2,000円)×(100−10−10)%=6,400円
C合計@+A+B=8,000円

対象となる寄附金額は、所得税は総所得金額の40%が限度であり、個人住民税(基本分)は総所得金額の30%が限度になりますので、ふるさと納税をすれば実施2千円負担だけであるのは誤りで、一定の要件(所得税は総所得の40%、個人住民税(基本分)は総所得の30%)のもとで可能になります。

年収(給与収入のみ) ふるさと納税の寄付金の負担が2千円になる寄付金の限度額
給与収入 独身 夫婦 夫婦+高校生1名
300万円 16,000円 12,000円 8,000円
400万円 24,000円 20,000円 16,000円
500万円 34,000円 30,000円 24,000円
600万円 43,000円 39,000円 35,000円
700万円 59,000円 55,000円 44,000円
800万円 71,000円 66,000円 61,000円
1,000万円 94,000円 90,000円 85,000円
※あくまでも目安で詳細は自治体により異なる場合があります。
上記限度額を超えると税負担が増えますので注意してください。

各自治体でふるさと納税により特産品を配布している場合、1万円以上で約5千円相当の特産品を配布していることが多いようです。詳しくは自治体のホームページを参照してください。
詳しくは監査担当者にご質問下さい。