今回は、11月号に引き続き、当事務所の社員旅行を栃木後編として紹介いたします。
日光東照宮
元和3年(1617年)徳川家康公を御祭神におまつりした神社で、現在の社殿群は、そのほとんどが寛永13年3代将軍家光による「寛永の大造替」で建て替えられたものです。境内には国宝8棟、重要文化財34棟を含む55棟の建造物が並び、その豪華絢爛な美しさは圧巻です。全国各地から集められた名工により、建物には漆や極彩色がほどこされ、柱などには数多くの彫刻が飾られています。現在、「平成の大修理」として彫刻は1つずつ外し修復され、輝きを取り戻していってます。
特に有名な「三猿」の意味が興味深かったので、紹介致します。この彫刻が有るのは、神(しん)厩舎(きゅうしゃ)という神馬がお勤めする馬屋の上部に飾られている彫刻の1枚で、合計8枚から成ります。
@『親』の字が表す様、親子の猿で、 母猿が手をかざして子猿の将来を案じて見ている様子です。
A聞かざる、言わざる、見ざるの3匹の猿はまだ幼い子ども猿。
「子どものときは、世の中の悪いことを見たり、聞いたり、言ったりしないで、素直なまま育ちなさい」という
教育論的な意見と、大人になってからの処世術で余計な事は見たり聞いたりしても、むやみに他人に言っては
いけないと言う戒めだという説もあるようです。
B座っている猿の姿。一人立ち直前の姿を表していると言われています。
C若い猿が大きな志を抱いて天を仰ぐ姿で、青い雲が「青雲の志」を暗示しているそうです。
Dやがて、人生に挫折する厳しさを味わっている姿で、そんな時も励ましてくれる友や仲間が大切だ
と言う教えだそうです。
Eやがて、若い猿も恋の季節がやってきて物思いにふけっている状態の猿だそうです。
Fやがて、結婚した2匹の猿。
大きな荒波の彫刻は、これから訪れる荒波を夫婦で乗り越えて行くと言う教えを表しているそうです。
G色々経験を積み、次の世代の子供を宿し母となって、一面目に戻るのだそうです。
有名な「三猿」は、このように人間の一生の一部を表した彫刻で、8面合わせて戒めや教訓を後世に伝えている
奥深いものでした。
他にも、左甚五郎の「眠り猫」は、一番大切な家康の霊廟の入り口上部に飾られています。体長は約21cmと意外と小さいが、魔除けであり、「不浄なものは鼠一匹通さない!」、眠っている様に見え、実はいつでも飛掛れる態勢です。
しかし、その裏面には雀たちが遊んでいる彫刻が施され、「眠っている猫の傍では雀も遊んでいられる」そんな平穏な世の中を祈願しているそうです。
また、「完成した瞬間から崩壊が始まる」という教えから、一部だけ柄が異なっていたり、造りを変えることで「未完成」を示しているところもがあり、様々な意味を知りながら参拝しますと、とても興味深く勉強になりました。
二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)
1200年以前から男体山(標高2486メートル)を御神体山として祀られた神社で、江戸時代に東照宮が造営されるまでは、日光信仰の中心だった古社です。
ご祭神は二荒山大神と称し、親子三神で、主祭神の大己貴命・妃神の田心姫命・御子神の味耜高彦根命が祀られています。ご神域は、華厳の滝・いろは坂・日光連山が含まれ日光国立公園の中枢をなし、伊勢の神宮に次ぐ、3,400ヘクタールにおよぶ広大な境内地です。
また、日光山内の入り口を飾る木造朱塗りの美しい橋「神橋」は、二荒山神社の建造物で、美しい緑と清流の中、世界遺産「日光の社寺」の玄関に相応しい橋でした。
縁結び・開運の神様で日光屈指のパワースポットということで、境内には親子杉や夫婦杉と呼ばれるご神木や杉の木と楢の木が合体した不思議な木があり「好き(杉)なら(楢)一緒」として縁結びのご神木があります。また、樹齢550年のご神木に触れ内部をくぐり抜けて、ご神木のパワーを受けてまいりました。また、個人の縁結びを願い、真剣に祈る者もいました。
煌びやかで荘厳で奥深い日光東照宮と神秘のパワーを感じる二荒山神社で、社員一同これからも皆様とのご縁をより深く結び、共により一層の繁栄発展をしていけますよう、祈願してまいりました。