西野 信宏

 お盆休みは皆様ゆっくりと休めましたでしょうか?
私はお盆休みには、実家に帰り親戚で集まるのが恒例になっているのですが、そこで、たまに話題になるのが実家に「振り込め詐欺」の電話がかかってきたことです。私の名前で自宅に電話があり、私の本名を名乗ったそうです。要領を得ない会話をした後、明日かけ直すと言い電話が切れ、不思議に思った親から私自身に問い合わせがあり、詐欺だという事がわかりました。次の日にまた電話がかかってきた時に「誰だ?」と問い詰めると、すぐに電話が切れ、それからはかかってこなくなったそうですが、どうやら大学時代の学生情報が出回り、大学出身者に詐欺被害が発生しているという事が後日わかりました。

 私も親も、まさか自分が「振り込め詐欺」になど引っかかるわけがないと思いこんでいましたのでびっくりしましたが、声質がはっきりわからないようにわざと低い声でぼそぼそと喋り、さらに本名を名乗った事ではじめは疑わなかったそうです。もし、私に確認の連絡がなければ被害にあっていたかもしれないと思うと、詐欺事件がとても身近な事である事と、個人情報を悪用される事の危険を実感しました。

 また、最近ではスマートフォンアプリである「LINE」の乗っ取り詐欺なども話題にあがっています。これも自分が巻き込まれる事はないと思いこんでいると、被害にあってしまうのかもしれません。この「LINE乗っ取り詐欺」は、乗っ取られる方法などはまだ正確にはわかっていませんが、同じIDとパスワードを複数のサイトやアプリで使い回している場合に、その情報が他のサイトなどから流出し、知られてしまう事が要因ではないかと推測されています。
そこでパスワードやIDを使い回さないようにする簡単な方法を紹介します。それは登録するパスワードの中に、登録するサイト名やアプリ名を入れ込む事です。パスワードをまず、2つか3つのブロックに分けて考えます。そして、1つは覚えやすい数字、2つは利用するサイト・アプリ名、3つ目は自分にだけわかる語句(ペットの名前など)といったようにします。たとえばラインであれば「1234 LINE inu」、GOOGLEなどであれば「1234 google neko」という方法です。このようにすれば全く同じパスワードを使い回す事を避けられます。
また、この方法を住所登録などにも応用できます。住所登録を求められた際には、住所の最後にそのサービス名がわかる文字を追加しておきます。LINEであれば「大阪市住吉区我孫子東3-1-13LI」といったように登録しておけば、万が一情報が流出してしまい、ダイレクトメールなどが送られてきた場合にも、どの登録サイトから流出したかが分かるという具合です。
 
 パスワードを頻繁に変更する事が大切なのですが、つい面倒になってしまい同じパスワードを使い回してしまいます。企業が情報流出した事件などもよくニュースで見かけますが、このような方法を使って自分自身で個人情報対策をしてみてはいかがでしょうか?