当社ニュース23年7月号“ふるさと納税”と題して述べましたが、アメリカでは卒業生が大学へ多額な寄付をするので、大学運営の主要な財源になっているようです。主題の寄付金税制は、平成23年度の税制改正で寄付者の選択により従来の「所得控除」に加え、新たに「税額控除」の適用が受けられるようになり、寄付金の40%を所得税から控除できることになりました。(寄付金の税額控除額は所得税の25%が限度)
また、法人の寄付金控除は全額損金算入できる受配者指定寄付金等もありますが、紙幅の関係で省略します。

@新たに導入された「税額控除」の場合
*年間所得金額−配偶者・扶養控除等の所得控除額=課税所得金額×所得税率=所得税額
*所得税額−(年間寄付金−2,000円)×40%=税額控除後所得税額
*年間寄付金が年間課税所得金額の40%を越える場合、40%に相当する額が限度です。
但し、住民税は30%相当額が限度
*寄付金税額控除額は所得税額の25%が限度

A従来の「所得控除」の場合
*年間所得金額−配偶者・扶養控除等の所得控除額=課税所得金額×所得税率=所得税額
*上記の所得控除額の中に寄付金(寄付金−2,000円=寄付金所得控除額)を含む。
*年間寄付金合計が年間総所得額の40%を超える場合は40%相当額が限度

B従来の「所得控除」と新設の「税額控除」との比較    
前提条件:年間給与収入750万円、家族構成妻・子供1名と仮定して、概略計算してみました。
寄付金100,000円を@「税額控除」を選択した場合
所得税205,300円+住民税354,200円=合 計559,500円
寄付金100,000円をA「所得控除」を選択した場合
所得税228,700円+住民税354,200円=合 計582,900円
寄付金100,000円をしなかった場合
所得税244,500円+住民税364,000円=合 計608,500円
上記比較の結果、「所得控除」の場合より「税額控除」を選択した方が、23,400円(582,900円−559,500円)有利となり、寄付を全くしなかった場合608,500円との差額は49,000円となります。つまり寄付100,000円をすれば49,000円税金が軽減されることになります。
「税額控除」は寄付金をベースに税額から直接控除すため、小口寄付者にも減税効果が大きいとされています。但し、必ずしも「税額控除」を選択した場合、有利とはならない場合もあり、また、個人住民税は地方自治体により取扱いが異なる場合がありますので、当事務所にご相談ください。

以上
代表社員税理士  植村祐三