首題は田舞徳太郎氏が発行する“理念と経営”という雑誌に、シリーズで連載中の事項ですが、どんなに苦しくても事業を営利目的のみに限定せず、目先の利益を追わず、理想(理念)を掲げ人生を歩もうと、体験実例をベースに述べられる。企業の成功法則は“社長力・管理力・現場力”がバランスよく三位一体でなければ成功しない、と云われる。

@“社長力”について

高名な経営者の言葉より「一生掛かっても実現できない夢」を持たねば、小さなロマンは小さな人生を作り、大きなロマンは大きな人生を作る。

然し、社長がロマンやビジョンを信じる力が弱いと、経営者の本性を社員はじっと見ている。社長方針は一応聞くが、社員は実行する振りをするだけで、社長が心底信じていないことを、社員は熱意を持って、本気で実現しようとはしない。

A“管理力”について

サラリーマン化した幹部は平穏無事に無難に仕事をしようとする。会議で発言も少なく、無難にその場を繕う。初心・新鮮な使命感や熱意を失っている証拠である。

目標を明確にし、自らの努力で進化する者しか会社は評価しないのだから、初心に返り、ゼロからの発想を持ち、どうゆう自己になりたいか、どうすれば顧客に喜ばれ、顧客に支持される会社になれるか、と考える者でないと後から来た人間に追い越される。

ダーウインを引用し、「強いもの、賢いものが生き残るのではない。環境にすばやく適応し、変化したものだけが生き残る」この点を肝に銘じ、変化に対応して行こう。

B“現場力”について

 企業にノルマはない。社員の心にやらされているとの思いがある限り、どんな素晴らしい仕事でも、ノルマと感じる。自立した人はノルマを目標と解釈する。

 ノルマとは「規範・標準」という意味であり、「当然守るべき事柄」という内容を含み、責任・義務・任務と解釈できる。

 私のサラリーマン時代、ロシヤ貨物船“キム”号でアスベスト(石綿)の船舶代理業務を担当していましたが、船底での作業を眺めていましたが、何ともいえない、つまらなそうに作業を黙々と続けている船員の姿を今も鮮明に思い出します。

 社長には社長の役割、部門長には必達目標、現場には必達目標がある。これをノルマと感じれば、利益目標は達成でき難い。ではどうしたら、自己実現できる社風を構築することが出来るのかを、経営者は使命として受け止めねばならないのでしょう。

 目標があれば辛いこと、厳しいこと、に耐えることが出来る。然しながら、ノルマと考えるか、目標と考えるかは当人が決めることである。