事務所ニュース6月号で役員給与について概略説明していますが、平成に入り商法が大きく変革され、新たに会社法が制定され、平成18年5月1日から施行されました。

これに伴い税法も4月から改正、そのポイントは中小会社の役員給与です。この役員給与という意味は従来の「役員報酬」「役員賞与」「役員退職給与」に関する規定が「役員給与」として一元化された。従来役員賞与は頑として経費と税法上は認めなかったが、役員賞与が一定の要件と手続きをすれば経費として認められることになりました。

 「一定の要件」とは@決算期の事前に一定額を確定しA事前に税務署に届出をしておくことです。また、注意を要する点に非常勤の役員給与があり、定期同額の役員給与(従来の役員報酬)は事前に届出る必要はなかったが、「定期同額」と言う意味が「支給時期が一ヶ月以下で一定の期間において同額」であると言う意味なので、非常勤役員給与(報酬)が年に数回支払う場合、今後は事前に届出をしないと経費とは認められません。

 従来は年数回を定額に毎年支払う場合、経費に計上できたが、本年4月開始の決算期から適用になりますので本年に限り、6月末までに届出れば認められますので、十分ご注意ください。

そして中小企業にとって大きな影響があるのは「特殊支配同族会社(実質1人経営オーナー会社)」の役員給与が一部損金不算入(経費として認めない)となった点です。

実際1人で経営をしている会社は多く存在するので、中小企業の約3割とか、6万社が影響を受けるといわれています。

 「特殊支配同族会社」とは役員(業務を主宰する役員で個人に限る。)及びその同族関係者等が発行済株式総数の90%以上を保有し、かつ常勤の役員の過半数を占める会社のことであり、「主宰する役員」とは、人の上に立ち一切を取り仕切る頭(代表取締役)という意味です。但し、特殊支配同族会社の基準所得金額が一定の金額以下である事業年度については課税されません。

 ではどんな場合が課税されないか、@持ち株割合10%以上を他人が持った場合、つまり代表者一族関係者等以外の人、例えば従業員や取引先が10%以上保有している場合、A常勤役員の半数以上が代表者一族等以外の場合、B報酬支給以前の法人所得が年800万円以下の場合、つまり法人所得に代表者役員報酬を加算した額が直前決算期3事業年度平均額年800万円以下の場合、C代表者報酬が支給前所得の50%以下の場合、つまり支給前所得の直前期3事業年度において800万円を越え3千万円以下で代表者報酬の支給割合がその50%以下の場合、この四つの条件の一つに当たれば課税されません。

 これを機会に担当者と給与の見直しをして、十分な給与が取れるように大いに経営努力をして下さい。